9月9日のできごと

9月9日(水)、朝に東海地方に上陸した台風18号は関東地方にも激しい雨を降らせた。大雨の時に思い出すのが2011年の台風だ。「あの時は仕事の帰り、電車が動かなくて困ったな」。僕はその時の悪夢をトラウマの様に思い出してしまった。職場の上井草園には遅れることなく無事到着出来た。

この日のベッドメイクの午前中の予定の人は、ほとんどの人が寝ていて全く出来なかった。仕方なく寝ている人の様子を見て安全の確認をするだけだった。排泄後の始末に清拭を巻く作業も、洗濯が仕上がるまでの約6分待っているのだが、事故で動かなくなった電車をいつ来るのかイライラ待っているような気持ちに襲われてしまった。
午後になると午前中の予定の人は起きていた。「よし、出来る」と思ったが、午後の人の上に午前中出来なかった人の分が、雪だるま式に積み重なって仕事の量が倍増した。さらに厄介な事に気圧のせいか体がうまく動いてくれない。「これでは時間内に終わらない」焦る気持ちがわいて来る。シーツや枕カバーなどの寝具が汚れたので変えて欲しいと頼まれる事はあるが、こんな時に頼まれるのは酷だった。いつもよりたくさんベッドメイクをした感じだったが、後で調べてみたらいつも通りだった。
体はエンスト直前の車の様に疲れていたが、何も考えずに黙々と仕事をした。清拭などはよく手伝って下さるので、「面会の人が来て下さると良いなぁ」と思ったがこの日は来なかった。外ではバケツをひっくり返す位の雨だったが、僕の仕事もバケツをひっくり返すどころか、ドラム缶を倒した感じに一度に仕事が来て大変だった。
仕事が終わり、外にでると雨は少し止んでいた。すると虹が出ていた。虹は僕を応援しているみたいで嬉しかった。この日の天気は雨が強くなったり、弱くなったりでよく分からなかった。写真を撮る元気がなかったので家にメールした。早速外に出て写真を撮ってくれた。だけどその後もまた大雨になり、僕の帰路を苦しめた。