ニューヨークにいってきました!!

小野 清美

ひょんなことから、ニューヨーク旅行をすることになった。「お金がない、時間がないなんて言っていたら、一生行けないわよ」という声に背中を押されて、旅費の安い時期にお休みをいただき実現した。
珍しく息子が「俺も行こうかな」という。世界を動かすアメリカに関心をもつようになるかも、英語を話せるよう勉強しなくちゃと思うようになるかも、母としては下心満載で一緒にいくことにした。
ゴールデンウィーク明け5月12日~18日までの1週間の旅行が燃油サーチャージも含め、何と77000円。往復ANA、セントラルパークに近く出掛けるには便利な、まずまず滞在に不自由のないホテル。ホテルの支配人?(というほど立派なホテルではなかったが)が、「私は間寛平と奥さまを知っている」と言っていた。旅行社の回し者ではないけれど、お土産やさんに連れ回されることのない、自由で気楽な添乗員なしのパック旅行は最高だと感じた。
携帯電話を使えるようにすることと旅行保険に加入すること以外は何も準備せず、私たちは出掛ける3日前にやっとガイドブックを購入した。英語が大してできるわけではないのに、2人ともたいした度胸だ。

成田からニューヨークまでおよそ13時間。行きの飛行機の中でガイドブックそっちのけで映画を4本も見てしまった。ニューヨークではテレビで一晩中映画を見ることができる。この1週間の旅行で12、3本の映画を見た。旅行はいいなと感じる前に、映画って好き、と感じてしまった。

J.F.ケネディ空港は日本語のアナウンスが流れ、ここまでは全く順調。エアポートトレインに乗る際、「切符を買える場所がない」とウロウロしていると「出るときに払えばいい」と近くの人が教えてくれた。私たちは急行のAトレインに乗ったので、乗り換えるのにおたおたした。ここでも近くの人が声をかけてくれて、「103駅ならこのホームであっている」と教えてくれた。出会う人が皆とっても気さくで親切。
私はぼけ防止のために、ネットワークでジャズを演奏していただいた今泉総之輔さんからドラムレッスンを受けている。なかなか進歩せず、先生を困らせているが、発表会に「A列車で行こう」を選んだ。まさにそのA列車だった。発表会でもニューヨーク旅行でもこのA列車は私を混乱させた。

ホテルに無事到着。その日は休憩後、コンビニを教えてもらって、夕食の買い物に出た。
コンビニといっても、トルコ系の店主がいる店で、日本のコンビニとはちょっと違った。お総菜がずらり並び、奥にジュースやスナック菓子、食事できるテーブルがあった。ラザニアとベーグルとサラダとジュースを買ったが、これだけで40ドル、結構高い。美味しかったので、よしとして、食事後はセントラルパーク脇の道を散歩した。セントラルパークの北端までは歩いて10分とかからなかった。息子は車大好きなので、アメリカの道行く車を見るだけで、満足。私も日本と違う町並みを見るだけで、来て良かったと思った。息子と2人で歩くこともかけがえのない時間だと感じた。

私たちの旅行はまったりしたものだが、せっかくのニューヨーク、5日間の滞在期間中、一日に一つはこれぞニューヨークという何かを見に行こうと相談した。

13日タイムズ・スクエア。
駅からタイムズ・スクエアを目指して歩いていると、なんとここが有名なブロードウェイ。息子に「ミュージカル見ようか?」と聞くと、「どうでもいいや」と答えたが、「スクール オブ ロック」を上演している劇場の前をとおると「これDVDで見たことあるよ」とのことで、「これ見てみよう」ということになった。夜の席が予約できた。参考までに、チケット代は後から数えた方が早い席だったが、70ドルちょっとだった。全て英語だから、あらすじを予め携帯で見てから劇場に。言葉は早くてところどころしかわからないけれど、楽しいミュージカルだった。
タイムズ・スクエアはぐるりにモニターが張り巡らされ、光があふれ、音があふれ、喧噪のただ中にいるのがいかにもニューヨークだった。パフォーマー達がたくさんいた。

14日ハイランド。
古い線路の上がたくさんの植物に覆われていて、空中散歩道、ハドソン川沿いの公園はとても心地よかった。

15日ブルックリンブリッジ。
申し訳程度にセントラルパークに入り、少しだけ散歩して、ブルックリンに向かった。ブルックリン橋と平行してマンハッタンブリッジがあり、白と青がとても美しい。ブルックリンブリッジを渡り終えたところにニューヨーク市庁舎がそびえる。白い美しい建物。自由の女神は橋の上から小さく見えた。「見たね!」自由の女神はこれでおしまい。