「障害者差別解消法」が2016年4月に施行されました。この法律、実は今から5年前に国会で成立、公布されていたのを、あなたは知っていますか?
施行期間をとることによって準備を整えるというものでした(しかし、一般的な周知期間としては通常一年位)。
この法律の内容は、一般企業や店舗などで、障がいを理由に(1)不当な差別的取扱をしてはいけない、(2)必要かつ合理的な配慮をするように努力しなければならない(行政機関はしなければならない)と言う内容で、努力義務が課せられた法律で、罰則はありません。
私は全国行脚することに決めました。その状況の一端をご紹介します。
まず、私の住んでいるA市の警察署、障害者駐車場は玄関の前と特定されているのですが、その場所にパトカーが堂々と停めてあります。皮肉を言うと、障害者に悪い人はいないということでしょうか。だから駐車場を使うことはないと言うことかも知れませんが。
今、私は北海道にいて、北海道の公的施設「道の駅」を中心としてバリア状況をみているのですが、概ね良好です。が、しかし、そうでない施設もままあります。ある道の駅では、建物は立派なのですが(それほど大きくない建物)、2階建てコンクリート造、1階はショップ、ただし、階段が三段あり、1段の高さが15㎝前後、スロープはありません。2階はレストランでエレベーター等はありません。
店員さんに話を聞くと、ショップのスロープは、現在検討中、レストランに行くためのエレベーターは設置の予定がないとのことでした。私はあえてそのショップで買い物をしました。なぜかと言えば、障害者にも買いたいものはある、お店に入りたい、という意思を示すことが大事で、諦めて帰ってしまって需要がないと思われたくなかったからです。
さきほど概ねスロープ設置状況は良好だと書きましたが、よく見ると実は問題も見えてきました。確かに法律通りスロープは設置されました。でも、スロープの傾斜角度は建築基準法で決められたものではなく、急な角度も結構あり、介助者がいないととても無理な建物もありました。お粗末にも、ただ作ったというようなものさえ見受けられます。
まだまだいろいろ問題が見えてきましたが、今回はここまでにしておきます。